前歯の見た目が気になって、人前で笑うのをためらってしまう。そんなお悩みを抱える方は少なくありません。とくに前歯2本だけが目立っている場合、全体の印象にも影響を与えることがあります。そうしたとき、選択肢として検討されるのがセラミック治療です。しかし、「2本だけ治療しても自然に近い見た目になるの?」「セラミックって実際どうなの?」といった疑問もあることでしょう。今回は、前歯2本だけのセラミック治療の可能性やメリット・デメリット、使用される素材の種類について解説していきます。
1. セラミックで前歯2本だけを整えることは可能?
気になる前歯2本だけを、セラミックで治療することは可能です。実際、部分的な治療を希望し、目立つ前歯の治療を検討される方もいます。ただし、自然に近い見た目に仕上げるためには、歯科医師とのカウンセリングと診断が欠かせません。下記にそのポイントを示します。
①色や形を調和させる
2本だけ治療する場合、周囲の天然歯といかに調和させるかが重要です。色味や形状、光の反射具合など、細かな要素まで調整しないと「治療した感」が出てしまう恐れがあります。
②噛み合わせや歯列のバランス確認が必要
2本だけでも、噛み合わせや周囲の歯並びとのバランスに配慮しなければ、長期的にトラブルの原因になる可能性があります。噛み合わせのずれは歯や顎に負担をかけ、将来的に他の歯の寿命を縮めることもあります。
③適応症の見極めが大切
むし歯や破折、着色が気になる場合に限定して治療するケースが一般的です。一方で、歯並びや咬合などの改善が目的であれば、部分治療では対応しきれない場合もあります。
④セラミックの種類によって仕上がりが異なる
選択する素材によって、自然さや強度、透明感などが異なります。自費診療のため費用も変動するため、カウンセリングでしっかり材料を選択する事もポイントです。
⑤治療後のメンテナンスも必要
セラミックに限らず、治療後のケアや定期検診を怠ると、むし歯や歯周病のリスクが高まります。特にセラミック部分と天然歯の境目は汚れがたまりやすいため、長期的に保たせるためには、定期的なクリーニングが必要です。
前歯2本だけでも、正しく治療すれば全体の印象を改善できる可能性があります。そのためには、歯科医院での正しい診断が重要となります。
2. 前歯2本のセラミック治療におけるメリットデメリット
前歯2本だけのセラミック治療には見た目の改善以外にも様々なメリットがありますが、一方で注意しておきたいデメリットも存在します。ここでは主なポイントを整理して紹介します。
<メリット>
①自然に近い見た目が期待できる
セラミックは光の透過性が高く、天然歯に近い質感を目指すこともできます。とくに前歯のように目立つ部位では、違和感の少ない仕上がりが求められます。
②変色しにくく長期的に使用しやすい
保険適用の樹脂素材と比べ、セラミックは変色しにくく、長期にわたってきれいな状態を保ちやすいです。
<デメリット>
①治療費が高額になりやすい
保険適用外の自費診療となるため、素材や技術によっては数万円〜十数万円単位の費用がかかる場合があります。
➁破折のリスクがある
天然歯より硬い一方で、強い衝撃には弱く割れてしまう可能性があります。特に歯ぎしりや食いしばりの癖がある方には注意が必要です。
以上のように、セラミック治療には魅力がある一方で、検討すべき課題もあります。治療前には必ず歯科医師としっかり相談し、自分に合った選択をすることが大切です。
3. 前歯に使用されるセラミックの種類
セラミック治療に使われる素材にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
①オールセラミック
セラミックのみで作られた素材です。透明感が高く、天然歯に近い自然な見た目が期待できます。審美性を最優先する前歯には検討されることがあります。ただし、硬すぎる素材のため衝撃に弱く、歯ぎしりの強い方には不向きな場合もあります。
②ジルコニアセラミック
内側に強度の高いジルコニアを使用し、外側をセラミックで覆った構造です。ジルコニアは人工ダイヤモンドとも呼ばれるほど丈夫です。前歯でも奥歯でも、強度と見た目のバランスを重視する方に向いています。
③メタルボンドセラミック
内側に金属を使い、外側をセラミックで覆ったタイプです。強度に優れ、長期間の使用に耐える素材ですが、金属が透けて歯ぐきが黒ずんで見えることがあります。
④ハイブリッドセラミック
セラミックとレジン(樹脂)を混ぜた素材で、硬さとしなやかさを併せ持っています。保険適用となる場合もありますが、経年による変色や摩耗が起こりやすいという注意点もあります。
⑤ガラスセラミック(e.maxなど)
強化ガラス素材を使ったセラミックで、審美性、透明感があります。前歯などの治療に向いており、強度も高いです。
用途や目的、歯の位置によって適した素材が異なるため、歯科医師との相談で自分に合った素材を選ぶことが大切です。
4. 大宮駅すぐの歯医者 大宮マルイPremiumデンタルクリニックのセラミック再治療
大宮マルイPremiumデンタルクリニックでは、見た目の美しさはもちろん、金属アレルギーやむし歯の再発リスクにも配慮したセラミック治療を提供しています。
従来の銀歯や金属を使った治療では、金属アレルギーや見た目の違和感が生じる事があります。
当院では、身体へのやさしさと機能美の両立を目指し、金属を一切使わない“メタルフリー”のセラミック治療をご用意しています。
お悩みやご希望に合わせて、複数の素材から最適なものをご提案いたします。
≪オールセラミック≫
透明感と自然な白さが特長。変色や汚れが付きにくく、美しさが長く続くことが期待できます。
※まれに割れる事があります。
≪ジルコニア≫
人工ダイヤモンド(キュービックジルコニア)にも使われる強度と耐久性があります。強い力がかかる奥歯にも使用出来ます。
※見た目の自然さはセラミックに劣る場合がありますが、表面にセラミックを盛ることで強さと見た目を両立させる材料もあります。
当院のセラミック治療のこだわり
大宮マルイPremiumデンタルクリニックでは、「歯を守る」ことを最優先に考え、かぶせ物や詰め物の製作時も歯の削除量は最小限にすることを心がけています。
▼セラミック治療の詳細はこちら
まとめ
前歯2本のセラミック治療は、審美性の期待ができる一方で、素材選びが大切です。オールセラミックやジルコニアなど、使用する素材によって見た目や耐久性が変わるため、自分のニーズに合った選択が重要です。前歯治療を検討するなら、歯科医師と相談しましょう。
さいたま市、大宮駅周辺で前歯のセラミック治療を検討されている方は、大宮マルイPremiumデンタルクリニックまでご相談ください。
監修:鈴木 慧
略歴:
2010年 奥羽大学歯学部卒業
2010〜2011 年 奥羽大学附属病院にて臨床研修
2011〜2022年 東北地方の複数の歯科医院にて勤務
2023年 奥州Premium MT歯科・矯正歯科 院長就任
所属学会:
特定非営利活動法人 日本顎咬合学会 会員
スタディーグループ いいづな総合歯学研究会(ITDC) 所属
宮下矯正研究会 ドミサイル研究会 所属